同じ商品ページが、アカウントごとに違う価格を出す
公開の定価と非公開の代理店価格は、同じページに同居できます。誰にでも定価を見せ、ログインした相手には価格・在庫・資料をその階層で計算し直す。サイトを二つ建てれば保守は倍になり、検索評価も二つに割れます。
一般販売と代理店販売の両方を持つメーカーは、たいてい二つのサイトに行き着きます。公開カタログと、ログイン専用のポータルです。最も自然な答えであり、最も高くつく答えでもあります。商品はすべて二重に存在し、更新も二度行われ、同じ商品名を掲げた二つの版が検索結果で競合します。
もう一つの道は、一つのページの上に規則の層を乗せることです。
何が再計算され、何が誰にとっても変わらないか
| アカウントごとに変わる | 誰にとっても同じ |
|---|---|
| 価格 | 仕様 |
| 在庫数と納期 | 写真と図面 |
| どの資料を落とせるか | URL |
| 最低発注数量 | その製品が何であり、何をするか |
右の列こそ、このページが索引され続ける理由です。仕様も説明も URL も訪問者によらず同一なので、検索エンジンが見るのはその商品の安定した一ページであって、相手次第で姿を変えるページではありません。規則の層が触れるのは商取引条件だけです。
最も重要な規則:上の階層を隠さない
資料が訪問者の階層より上にあるとき、本能的には隠したくなります。試作では逆にしました。その項目は表示したまま、どの階層なら入手できるかを明記します。その一文がすべてです。代理店が「どうすれば上がれるか」と聞き始めるのは、その一文があるからです。隠された資料は何の質問も生みません。見えないものについて人は尋ねないからです。
価格も同じです。第二階層のパートナーが、上の階層にはより良い価格があると見えていれば、発注を自社にまとめる理由ができます。自分の数字しか見えていない相手には、そもそも考える理由がありません。
なぜ再読み込みしてはいけないのか
同じページがその場で計算し直すと、訪問者はそれを「このページが自分向けに変わった」と受け取ります。ログイン後に別の URL へ送られると、「別の場所へ移された」と受け取ります。「これはさっき見ていた商品だ」と「これは自分にとっての価格だ」をつなぐ線が、その遷移で切れてしまいます。
作るべきもの、作らなくてよいもの
- カタログ、アカウント、問い合わせ導線:ふつうの WooCommerce。自作しないこと。
- 規則の層:ここが自社固有です。階層をいくつ設け、各階層に何を与え、誰がどこに属するか。これを知っているプラグインはありません。機能ではなく商取引の方針だからです。
- 昇格導線:別ページではなく、ページ上の一文。昇格する理由が見えていて初めて機能します。
この切り分けが重要なのは、この案件の見積が何を含むべきかを決めるからです。「代理店ポータル」を既製品のように見積もってくる相手は、階層構成を尋ねていません。そして階層構成こそ、唯一買えない部分です。
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